せいろ料理のやり方|蒸すだけでおいしい!基本の使い方

せいろ料理は、健康を意識するシニア世代に最適な調理法として注目されています。
基本の使い方をマスター
切って並べて蒸すだけ
せいろ料理のやり方は、野菜や肉を切ってせいろに並べ、強火の蒸気で蒸すだけという驚くほどシンプルな手順です。
火が通りさえすれば多少長く蒸しても味が落ちにくいので、ほったらかしでも失敗知らずの美味しい料理ができあがります。
必要な道具をそろえる
- せいろ本体
杉や竹は香りが良く、価格も手ごろです。
初めて買うならこのどちらかがおすすめです。
乾きやすくカビが生えにくいので初めての方でもお手入れしやすいです。 - 鍋
せいろよりひとまわり小さい鍋が必要です。
お手持ちの鍋を活かして、鍋とせいろの間に蒸し板をはさむ方法もあります。
初めて買う方は、せいろと鍋をセットで買うとサイズの失敗がなく安心です。 - クッキングペーパー又は蒸し布
食材がくっつくことを防いだり、せいろの汚れ防止になります。
蒸し布の方が蒸気が通りやすいですが、布を洗う手間をはぶきたい方はクッキンペーパーが便利です。 - 鍋つかみ
せいろを鍋にのせたり降ろしたりするときに必須です。
蒸気でやけどしないように手全体をすっぽり覆うものが安全です。

食材を並べるポイント
- せいろと蓋を全体的に水で湿らせ、焦げ付きやにおい移りを防止。
- クッキングペーパーか濡らした蒸し布またはキャベツの葉を底に広げ、根菜や芋類など火の通りにくい材料を先に並べる。
- 火が通りやすい野菜や肉・魚は後から重ねる。
蒸す時間と火加減の目安
- 鍋の湯を沸騰させてからせいろをのせ、強火か強めの中火で勢いある蒸気をキープ。
- 野菜や薄切り肉は約10〜15分、切り身魚は8〜10分が目安。
- せいろ料理は、火が通った後に少しくらい蒸しすぎても味が大きく崩れないから、忙しい台所で慌てる必要がないのも利点。
食材 | カット例 | 目安時間(強火) |
キャベツ | 大きめざく切り | 3〜5分 |
じゃがいも | 5 mm輪切り | 10〜12分 |
鶏むね肉 | そぎ切り | 7〜9分 |
魚の切り身 | 1切れ | 8〜10分 |
調理後のお手入れ
- 調理後は洗剤を使わずたわしで汚れを落とし、水気を拭きとる。
汚れがなければ基本的にはこれだけでオッケー。 - 肉類の脂がついたときなどはぬるま湯で洗う。このとき洗剤は使わない。せいろに洗剤がしみ込んでしまうため。
- 風通しの良い場所で完全乾燥。

我が家は毎日使うので収納せずこのままです。
(蒸し布を使う方は布を水洗い後にしっかり乾かし、必要なら煮沸消毒で清潔を保つ)
まずやってみよう!基本の蒸し野菜
初心者でも簡単にできるせいろの基本レシピ
シンプルで失敗しにくい基本レシピは「蒸し野菜」をやってみましょう。
切って並べて蒸すだけで、素材の旨みを最大限に引き出せます。
基本の蒸し野菜レシピ
【材料】
お好みの野菜(例:じゃがいも、にんじん、ブロッコリー、かぶ、玉ねぎなど)

【作り方】
- せいろを水で濡らす
せいろ全体をさっと水で濡らす。 - 野菜を切る
火の通りにくい根菜は薄め・小さめに、火の通りやすい葉物は大きめに切ると、蒸し時間が均一になる。 - せいろに並べる
クッキングシートやキャベツの葉を敷き、野菜を並べる。 - 鍋にお湯を沸かす
鍋にたっぷりの水を入れて沸騰させる。 - せいろをセットして蒸す
沸騰した鍋の上にせいろをのせ、強めの中火で蒸す。
途中でふたを開けて様子を見ても大丈夫です。 - 蒸している間に水が減ったら、熱湯を足す
- 盛り付けて完成
蒸し上がったら、お好みのドレッシングやタレ、お塩で。
卵や肉も一緒に蒸せば、主菜・副菜が一度に完成します。

初心者におすすめ!簡単せいろレシピ3選
キャベツと豚バラの重ね蒸し
【材料】
キャベツ/豚バラ薄切り/塩少々/黒こしょう少々/好みのつけだれ(ポン酢、ごまダレなど)
【作り方】
- キャベツと豚肉を交互に重ね、せいろの高さに合わせて5 cm幅に切る。
- クッキングペーパーを敷いたせいろへ立てて並べ、塩と黒こしょうを軽く振る。
- 強火の蒸気で12分加熱して完成。
ポイント
キャベツの甘味が豚肉の脂と混ざり合い、調味料なしでも十分なくらいの旨味が広がります。
鶏肉と野菜のぎゅーぎゅ蒸し

【材料】
鶏もも肉/にんじん/かぼちゃ/きゃべつ/さつまいも/ブロッコリー/塩麹:1せいろに大さじ1くらい
(※野菜はなんでもお好きなものを。例:じゃがいも、アスパラガス、おくら、さつまいも、しめじ等々。塩麴もお好みの量で)
【作り方】
- 鶏肉をひと口大、野菜を食べやすい大きさに切る。
- 水で濡らしたせいろにクッキングシートを敷き、鶏肉と野菜をバランスよく並べる。
- 野菜や肉の上に塩麴をかけ、強火で15分蒸す。
ポイント
蒸し料理と塩麴の相性はバツグンです。大量の野菜もペロッと食べられちゃいます。
さつまいもご飯

【材料】
さつまいも/ご飯/みりん:1せいろに大さじ2分の1くらい/塩少々/黒ゴマ
【作り方】
- さつまいもを切り、水にさらしておく。
- 水で濡らしたせいろにクッキングシートを敷き、ご飯を入れて塩・みりんを混ぜる。
- さつまいもをのせて中火で10~15分蒸し、黒ゴマをかける。
ポイント
さつまいもは皮ごと使うと見た目もきれいに仕上がります。蒸すことでさつまいもの甘みが増します。
番外編
温め直しもせいろを使うと、ふっくらするのでおすすめです。


せいろ料理の魅力
せいろ料理は、健康を意識するシニア世代に最適な調理法として注目されています。
大切な栄養素をしっかり摂取できるうえ、余分な油を使わずヘルシーで、素材本来の味を活かせることが人気の理由です。
栄養をそのままとれる調理法
ゆで調理では水に溶け出しやすいビタミンCやB群、カリウムといった栄養素を、せいろ蒸しでは効率よく残すことができるのです。
例えば、ほうれん草のビタミンCは「ゆで」だと半分以下になるが、「蒸し」なら8割以上が残るというデータもあります。
素材のうま味と甘みを引き出す
蒸気で加熱すると食材の水分が保たれ、やわらかくジューシーな仕上がりになります。
野菜の甘みや肉の旨みが引き立ち、調味料が少なくても満足できる味になるため、塩分や糖分の摂取も抑えられます。
味付けを控えめにしたい高血圧や糖尿病予防にもつながります。
油を使わずヘルシー
せいろ料理では、炒めたり揚げたりせずに調理できるため、余分な脂質やカロリーをカットできます。
さらに、焼き物などで発生する老化を進める物質(AGES)も避けられる点で、老化予防にも効果が期待されています。
消化しやすい
蒸した食材はしっとりやわらかく、噛みやすくて胃腸にも負担が少ないです。
特に歯や消化機能が気になり始めるシニア世代には、体にやさしい食事として適しています。
せいろ料理を失敗しないためのコツ
水切れ・焦げ付き対策
せいろ本体と蓋を調理前に均一に濡らす
鍋には湯をたっぷり張る
強火で安定した蒸気を維持
加熱中は湯量を確認して減った分を熱湯で継ぎ足す
蒸気漏れを防ぐ
クッキングペーパーはせいろの中に全て入れる
調理中は蓋をしっかり閉める
カビ防止の保管方法
完全に乾燥した後、新聞紙で包んで通気性を確保
密閉容器やビニール袋は湿気がこもりカビを誘発するため避ける
長期保管中も月に一度は取り出して風を通すと安心
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おわりに。。
せいろ料理は手軽で美味しく、体にもやさしい調理法
せいろ料理は、驚くほど簡単で、びっくりするほど美味しいです。
そして、お皿にのせてそのまま食卓に出せるのでとても楽です。
基本的に火にかけたらほったらかしなので、その間にキッチンの洗い物などができ、蒸し上がるときには片づけが終わっているのもうれしいポイントです。

野菜を変えたり、タレを変えたり、普段お鍋で作っている料理も少し工夫するだけで作れるのでアレンジは無限です。
多少加熱時間が長くなっても大丈夫なので時間をきっちり計らなくてもよく、失敗しにくいので、初心者の方にも安心して取り組めます。

見た目も華やかで、せいろごと食卓に出せば、湯気と香りに気持ちがあがり、いつもの食事時間でしあわせを感じます。
手軽においしさと健康を手に入れられるせいろのある生活を始めてみませんか。

ありがとうございました。