60歳からのシニアボランティア募集の見つけ方・始め方

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なぜ今、60歳からのシニアボランティアが注目されているのか

定年後こそ社会とつながる絶好のタイミング

長年働いてきた職場を離れた今、自分の時間を社会のために活かしたいと考える60代が増えていることが、ボランティア活動への注目を高めている大きな理由です。

社会の変化がシニア世代に期待を寄せている

日本では高齢化が進み、65歳以上の人口が全体の約3割を占める時代になりました。こうした社会構造の変化により、地域の支え手としてシニア世代への期待が高まっています。

経験と時間は、60代の大きな財産

会社員時代に培った専門知識や人間関係のスキル、子育てや介護の経験は、地域や若い世代にとってかけがえのない資源です。さらに、定年後は比較的自由な時間が生まれるため、継続的に関わることができるという点も大きな強みとなります。

ボランティアは自分を満たす生きがいになる

誰かの役に立ち、感謝される体験は、自分の存在価値を実感できる貴重な機会です。新しい人との出会いや地域との関わりは、孤立感を防ぎ、毎日を前向きにする原動力になります。社会のために何かしたいという思いに、ぜひ自信を持って行動を始めてみてください。

【統計でみる】60歳シニアボランティアの現状

年齢別のボランティア参加状況

項目データ・内容
60~69歳のボランティア経験率約20.3%(内閣府・2021年調査)
65歳以上の経験率約25.3%(総務省・2016年調査)
60代全体の参加割合約22.6%(総務省・2021年調査)

60代は他の年代と比べて、最も積極的にボランティアに参加している世代です。


男女別の参加傾向

項目データ・内容
60歳以上の過去1年の参加率男性:51.5%/女性:43.0%(内閣府調査)
65歳以上の地域活動・ボランティア経験率男性:28.6%/女性:22.7%(総務省・2016年)
個人でのボランティア割合女性:約70%/男性:約30%

人数ベースでは男性の参加がやや多いですが、個人で継続的に取り組むボランティアでは女性の割合が高くなっています。


退職前後の違い

項目データ・内容
退職後に活動する人特に60~69歳の男性で参加率が高い傾向
在職中(会社員)の参加率約14%と低め

現役で働いている人よりも、定年後の方が時間的な余裕からボランティアに関わりやすいといえます。


参加している活動のジャンル

活動分野参加率(複数回答)
まちづくり・地域活性25.6%
子ども・青少年支援25.0%
地域の安全活動22.1%
医療・福祉関連19.5%
自然・環境保護17.7%
芸術・文化・スポーツ振興17.3%

男性は地域安全やまちづくりといった社会基盤に関わる活動に、女性は福祉・介護・子育て支援など生活に密着した分野に多く参加しています。


増えつつある在宅型ボランティア

内容概要
在宅ボランティアの比率(明確な数値は未公表)
※参考:消費者庁ホームページに掲載された東京都の調査(令和3年度 都民等のボランティア活動等に関する実態調査)によると、過去にボランティアを経験した人のうち、リモート(現地に行かず参加、または現地と両方)で活動している人は全体の21.5%。特に60代では、男性が24.8%、女性が21.4%と、一定の割合で在宅での参加が見られる。
主な内容配食・電話相談・点字や録音など自宅でできる活動
人気の傾向高齢者の見守りや地域に根ざした活動が増加中

現地参加が多い中、在宅型の広がりも注目されています。外出が難しい方でも関われる在宅ボランティアは、今後ますますニーズが高まりそうです。


統計まとめ

カテゴリ主なポイント
年齢別参加率60代がもっとも高い参加傾向(約22.6%)
男女比男性の経験率が高いが、個人活動は女性の割合が高い
働き方の影響定年後の方が参加しやすい環境
活動分野地域づくり・子育て・福祉・環境保護など多岐にわたる
在宅活動配食や電話相談などの在宅型も拡大中

シニアボランティアにはどんな種類がある?

60歳から始められるシニアボランティアには、多彩な選択肢があります。体力や得意なこと、ライフスタイルに合わせて、自分らしく社会に貢献できるのが魅力です。

地域とつながる「地域密着型ボランティア」

住み慣れた地域で活動したい方にはこちらがあります。
・町内会のイベント運営や清掃活動
・防災、防犯パトロール
・子どもの登下校見守り
・地域の花壇整備
・歴史文化の伝承活動 など
特別な資格がなくても参加しやすいのが特徴です。60歳の方がシニアボランティアの応募を考えている方は各自治体の募集情報が見つかることもあります。

高齢者支援や介護分野での貢献

人と話すのが好きな方にはこちらが向いています。
・高齢者施設での話し相手やレクリエーションの手伝い
・一人暮らしの高齢者宅への訪問など
・食事の配膳
・趣味活動の講師
・傾聴ボランティア など
自分の経験や思いやりを活かせる場面が多くあります。

自然や動物を守る「環境・保護活動」

自然や動物に関心がある方にはこちらが選ばれています。
・公園や川の清掃
・植樹活動
・動物保護施設での支援 など
身近な自然にふれながら体を動かすことができ、健康維持にもつながります。

海外や災害地での支援も視野に

JICAのシニア海外ボランティア制度では、経験を海外で生かすことができます。
・日本語教育や技術指導など
・国内の災害支援として、炊き出しや仮設住宅の支援など
人生経験を活かした支援は、現地の人々にとって大きな励ましとなります。

在宅でできるボランティアも選択肢に

外出が難しい方や自分のペースで活動したい方には、こちらはいかがでしょうか。
・電話での相談対応
・点字、録音の作業
・オンライン学習支援 など
在宅型のシニアボランティアもあります。

シニアボランティア募集の見つけ方

自分に合ったボランティアは、身近な場所で見つかります

社会福祉協議会や市区町村

・各地域の社会福祉協議会(社協)
・市役所、区役所の福祉課
シニア世代向けのボランティア募集情報が寄せられています。
地域で活動している団体を紹介してくれるだけでなく、実際の活動見学や体験会などの案内も行っています。市報・区報などの広報紙にも60歳からのシニアボランティア募集に関する情報が載ることがあるので、こまめにチェックするのがおすすめです。

地方自治体の公式サイト・市民活動ポータル

・ボランティアセンター
・市民活動支援センター
自治体が運営し、ボランティアの相談や登録、マッチングを行う市民活動や地域ボランティアの情報ページ。
公共機関が管理しているため、地元に根ざした活動を探しやすいのが魅力です。

全国各地のボランティアセンターのサイトを見る
(都道府県・指定都市社会福祉協議会/ボランティアセンター)

専門サイト

全国のNPOや自治体が掲載しているボランティア情報が集まっています。
お住まいの地域や興味のある分野に絞った情報が見つけやすくなります。
パソコンやスマホで気軽に調べられるのも便利です。

activo(アクティボ)

日本最大級のNPOや社会的企業のボランティア情報が集まるサイト。地域や活動ジャンル、募集期間、オンライン対応の有無など、さまざまな条件から自分に合った活動を見つけられます。

activo(アクティボ)のサイトを見る

ボランティアプラットフォーム

全国各地のボランティア募集情報を掲載しているポータルサイト。地域別、活動内容別、イベントごとなど多彩な切り口で検索でき、Yahoo!ボランティアとの連携も行われています。

ボランティアプラットフォームのサイトを見る

CANPAN FIELDS(日本財団)

公益活動を支援する日本財団が提供する情報サイト。NPO法人や市民グループによるボランティアの募集やイベント情報が多数掲載されており、団体の信頼性についても確認しやすいのが特長です。

CANPAN FIELDS(日本財団)のサイトを見る

全国少年警察ボランティア協会

少年の非行を防ぎ、健やかな成長を支えることを目的とした公益団体。地域において青少年の健全育成をサポートする活動に関わることができます。

全国少年警察ボランティア協会のサイトを見る

生協や宗教団体

・地域の生協
・教会やお寺などの宗教団体
独自に高齢者向けのボランティアを募集しています。会員でなくても参加できる活動もあるので、気になる団体があれば問い合わせてみましょう。

60歳からのボランティア、始め方のステップ

興味や得意分野を整理することが最初の一歩

まずは自分の「やってみたいこと」や「得意なこと」から探してみてください。
福祉、子ども支援、自然環境、災害ボランティアなど、活動分野は幅広く、自分らしい貢献の形がきっと見つかります。

無理なく続けられるペースを大切にする

60代は心身ともに元気な世代ですが、活動を継続するためには、自分の体力や生活リズムに合った内容を選ぶことも大きなポイントです。
週1回、数時間から参加できる活動も多く、体調に合わせて、無理せず休むことも可能です。年齢に応じた自分のペースで、人の役に立つ活動を続けられることが、シニアボランティアの魅力です。

まずは見学や体験会に参加してみる

ボランティアを始める前に、説明会や体験会に参加して活動の雰囲気を感じてみるのがおすすめです。
実際に現場を見て「これならやってみたい」と思えたら、安心して一歩を踏み出せます。活動の多くは、ひとりでの参加も可能です。60歳から新しい人とのつながりが生まれることも、大きな魅力です。

登録や保険手続きも忘れずに

活動開始時には、団体への登録や簡単な研修、ボランティア保険の加入が必要な場合があります。安心・安全に活動を継続するための準備として、きちんと手続きを行いましょう。

終わりに。。

定年後や子供が自立した今、「これからは自分のやりたいことをして過ごしたい」と思う60代の方が増えています。なかでも、「誰かの役に立ちたい」「社会とつながっていたい」という思いから、シニアボランティアに関心を持つ方が多くいます。

お金では得られない“ありがとう”の気持ちや、地域とのつながりが、日々の喜びと生活にハリをもたらしてくれます。

人生の後半に、やりがいと生きがいを見つける場としてボランティアはとても有意義な選択です。無理なく、周囲と調和しながら続けていくことで、60代からの新しい日々がより充実したものになるはずです。

ありがとうございました。

ABOUT ME
みやびめぐ
みやびめぐ
ブロガー/キャリアカウンセラー
新潟育ち北海道在住です。娘ふたりは大学進学のため道外へ。 血中カフェラテ濃度高めのカフェラテ好きです。
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